総合図書館とアンモナイト
東京大学本郷キャンパスの赤門を入り左手にそびえるのが、大学が誇る総合図書館です。何せ、東京大学には40近い図書館が存在し、その中で中心的な役割を果たしているのが、この総合図書館ですから。外観を見れば、洋書の背表紙が並んでいるような造り。設計者の内田祥三氏の渾身のデザインは、今の我々の目から見ても、雰囲気のある素晴らしい建物です。
総合図書館の外観。蔵書数は120万冊を超えるという。
歴史ある総合図書館だけに、その内部にはユニークなものが多く飾られています。中でも必見は、海外の要人たちからの贈り物。たとえば立派な洋書閲覧室の中には鹿の首。これも明治39年(1906年)にイギリスのコンノート殿下が来日したときに寄贈されたものだとか。この部屋に入るだけでも、時間を忘れてしまいそうです。ただ、冷暖房が広すぎて効き目が悪く、学生さんに言わせると、夏も冬も長時間の勉強は辛いとのこと。それもまた時代を感じさせる一興でしょうか。
1階の洋書閲覧室。シャンデリアが荘厳な雰囲気を醸し出す。
洋書閲覧室に飾られている鹿の首。100年以上も昔のモノなのに保存状態もいいです。
さて赤い絨毯の引かれた階段をあがっていくとその手すりの大理石にはなんとアンモナイトがくっきりと見えます。職員のかたが見つけて、矢印なども貼ってありますので、見学の際にはぜひ探すことをお忘れなく。
正面から続く大階段。
うずまきになっているのがアンモナイト。
大階段をあがると、ここは3階にあたるのですが、壁にはレリーフが4つ飾ってあります。向かって左から、冬、秋、夏、春をあらわしています。ほかにも関東大震災後に外国から寄贈されたパスツール、ヴィクトル・ユゴーの胸像が飾られています。まだまだこの総合図書館にはお宝がいっぱい。見学のみの利用もできますので、ぜひ、本郷キャンパスを訪れた際にはのぞいてほしいと思います。もちろん、日常的に、東大生が勉強している図書館ですので、マナーと利用規約はお守りください。
3階に飾られているレリーフ。
同じく3階に飾れているヴィクトル・ユゴーの胸像。
さて、総合図書館の魅力をお伝えしてきましたが、今号の『サライ』では、そのほか東京大学の利用できる施設をいくつか紹介しています。博物館やレストランなど利用して、ひと味違う東京大学の醍醐味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(編集部・熊谷ユリ)











